ウインドサーフィンでセイルに流す風は「みかけの風」
ウインドサーフィンでセイルに流す風は「みかけの風」と言われるものです。
「みかけの風」って何?
ウインドサーフィンをやっているなら、ここは絶対に抑えておきたい知識です。
「みかけの風」が分からなければ、セイルをどうやって扱うべきか絶対に間違えます。
正しく「みかけの風」を理解することが、ウインドサーフィンでスピードを簡単に出す為の第一歩と言っても過言ではありません。
「みかけの風」は実際に吹いている風ではない
「みかけの風」は実際に吹いている風ではありません。
実際に吹いている風のことを、「真の風」と呼びます。
ウインドサーフィンで海上に出ると、ボードは前に進みます。
前に進んだ時に受ける風のことを、「進行風」と呼びます。
「みかけの風」は「真の風」と「進行風」を足した風になります。
「みかけの風」=「真の風」+「進行風」
ではどのように足されるのか?
これは数学や物理で出てくる、ベクトルの合成になります。

ベクトルの合成が分からない方は、そこも勉強してみてください。
「みかけの風」の向きは変化しまくる
ベクトルの合成が理解できると、「みかけの風」の向きが変化しまくるのが分かるかと思います。
「みかけの風」の向きが変化する要素は次の通り。
- 「真の風」の強弱
- 「真の風」の向きの変化
- 「進行風」の強弱(加速と減速)
- 「進行風」の向きの変化(進路の変化)
これだけ「みかけの風」の向きが変わる要素があります。
なので、「みかけの風」が安定して同じ向きで吹き続けている方が珍しいくらい。
ウインドサーフィンに乗っていると、「みかけの風」の向きは常に変化し続けていると言ってもいいくらいです。
セイルパワーを出すとは「みかけの風」の変化に合わせて続けること
セイルパワーが出ている状態は、その瞬間の「みかけの風」にぴったり合って揚力が最大限出ている状態です。
「みかけの風」は変化し続けるわけですから、セイルの仰角も常に変化し続けます。
ブローが入ったら仰角は広がります。
ブローが抜けたら仰角は閉じます。
スピードが上がったら仰角は閉じます。
スピードが下がったら仰角は広がります。
この「みかけの風」の変化がイメージできると、セイルをどう操作するべきなのかが見えてきます。
しっかり「みかけの風」がどういうものなのか、頭で理解してみてくださいね!
以下の動画でも説明していますので、ぜひ見てみてください!